LANDSCAPE DESIGN ランドスケープデザイン

No.141

『LANDSCAPE DESIGN』the magazine provides timely information on built landscapes and new techniques for ecologically sensitive planning and design with photographs and graphics ,in Asia and all over the world ;useful for landscape architects or garden designers and housing ,building ,city ,sevlal constructors ,monument ,sculpture, etc. 『LANDSCAPE DESIGN』は、暮らしの景観・環境をテーマにした日本で唯一の専門雑誌です。国内はもとより海外の話題や事例を通して、よりグローバルな視点で編集し、美しい写真を豊富に取り入れたビジュアルマガジン。造園、建築、都市計画、土木、アート、デザイン、まちづくり関係者など幅広い分野で景観・環境に携わる専門家に向け情報発信をしています。

:
Japan
言語:
Japanese
出版社:
Marumo Publishing Co., LTD.
刊行頻度:
Bimonthly
¥980
¥5,700
6 号

この号

4
地域の彩いろは地域にある

地域の色、街の色を感じたことはあるだろうか。ランドスケープアーキテクトの人たちはプロジェクトの設計に おいて色を意識したこともあるだろう。その際、周辺の色との調和を考えていると推察するが、その色自体が 地域に根ざし引き継がれてきた色とは限らないことを知る必要がある。特に都市部においては引き継ぐべき色 を失ってしまっていることを吉田愼悟氏のインタビューから知ることができた。そして地域の色とは、地域産材 でつくられた建物、地域産の石が敷かれた道、積まれた塀などに由来することも。その土地の歴史や地域との 関係性などまで掘り下げて設計するランドスケープにおいては、地域の色にも目を向けて欲しい。地域の色は、 そこで人が暮らし育んできたものなのだから。 地域には地域の色がある 私は1974年に渡仏し、カラーデザイナーとして活躍し ていたジャン・フィリップ・ランクロ氏に師事しました。 その当時スーパーグラフィックが世界的に流行していま したが、ランクロさんはスーパーグラフィストとしても 注目を浴びていた人です。そんな彼はフランス中を巡る なかでそれぞれの地方にはそれぞれ個性的な色があるこ…

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5
未来に遺す、未来をつくるランドスケープ

十勝千年の森での思いで 高野文彰氏の突然の訃報を聞き、2011 年の「十勝千年の森」の取材を思い出した。 左の写真は取材の際に撮影した1枚である が、高野氏と撮影場所を探して千年の森を 探索したことを昨日のことのように思い出 す。少々肌寒さを感じる時節であったが、 撮影時には「この方が若く見えるだろ」と 着ていた上着を脱ぎ、軽くポケットに手を 入れ大空を見上げた。それはランドスケー プアーキテクトは大きな目標を持てという メッセージだったのかもしれない。 取材当日、高野氏は約束時間より1時間 以上早く現地に到着し、取材の手筈を整え ておいていただいていた。そして案内して いただいた際には終始笑顔で、まるで未来 を語るようにランドスケープをご説明して いただいた。 日本がひたすらに速さ、効率、拡大を求 めて動いていた時代に「ゆっくりつくって いきましょう」と提案し取り組んだ十勝千 年の森は、高野氏のランドスケープに対す る想いそのものだったのかもしれない。 大地をつくるランドスケープアーキテク ト。そんな呼称が相応しい高野文彰氏のご 冥福を心よりお祈りいたします。 (編集部)…

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2
in memory of mr. takano ifla asia pacific region(ifla apr)

IFLA APRの前会長であり、日本の北 海道に拠点を置く高野ランドスケーププ ランニング株式会社の創業者であり会 長であった高野文彰氏が逝去されたこ とを、大変残念に思います。 高野氏は、2021年8月31日、78歳で永 眠されました。 高野氏は、ランドスケープを学んだ若 者を対象としたインターンシッププログ ラムの普及に尽力され、文化的な経験を積むことの利点を常に強調されていまし た。しかし、高野氏が最も力を入れてい たのは、アジアで未加盟の国や地域のラ ンドスケープアーキテクトと接触し、彼 らが設立したばかりの組織の発展を支 援し、IFLAの会員になることを勧めた ことでした。 ランドスケープアーキテクチャーとい う職業を擁護し、将来の世代のためによ りよい環境を維持するという私たちの責任を思い起こさせる彼の偉大な精神は、 絶え間なく続いていました。IFLA APR が彼の残した遺産を発展させていく中 で、彼が安らかに眠っていることを祈り ます。彼を知るすべての人が、彼を非常 に惜しんでいることでしょう。 深い悲しみをもって。 IFLA APR Obituatry: Mr…

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1
お別れの言葉ランドスケープアーキテクト連盟(jlau)

高野さんの訃報が入り、思わず叫んで しまった。「ウソだろう、まだ早い・・・」。 10日程前にIFLAアジア地区会長を辞去 するメールをいただき、なぜか声を聞き たくなった。電話でいつもと同じ爽やか な口調をお聞きしたばかりだったから です。 今思えば、話しは少し淡々としてお り、遠くを見つめるように言葉を選んで 話している風情・・・。訃報を聞き、高野 さんとの45年ほどの懐かしい想い出が 走馬灯のように駆け巡りました。 高野さんがアメリカから帰り独立した 直後の1975年頃、日本庭園の知恵を都 市公園に応用するプロジェクトを一緒に 参加。岡山後楽園を巡ったのが最初の出 会いでした。高野さんはランドマークを 素早く高野流スケッチで描き、庭園の骨 格を瞬く間に読み解いた切れ味に舌を 巻いたことを思い出します。 その後、沖縄海洋博覧会記念公園「ち びっことりで」、昭和記念公園「こどもの 森」などのビックプロジェクトでは芸術 家とのコラボレーションによる「霧の演 出」、「ネット遊具」など従来の都市公園 から進化した明るく自由な空間づくりが話題となりました。海外ではマレーシ…

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1
公園の使い方・使われ方

今号の特集に際して国内の都市公園の面積を調べてみた。国土交通省の令和2年3月21日時点での都道府県別都市公園等整 備現況によると、全国の総数は111,349箇所、総面積は128,165haとなっている。多い、少ないの話をここでするつもりはないが、 東京23区に限って言えば、街を歩いていると大小様々な公園に出会う機会は多い。ただ残念ながら立ち寄ることは少ない。そもそも 公園に行く理由がないのである。強いて言えば、近くの公園よりも少し離れた大きな公園へ行くことの方が多い。公園に行く楽しみや 目的があれば人は行くのであろう。その楽しみや目的を演出するのは自治体でもいいし、住民でもいい。大事なことは公園は価値ある 社会資産であり、共有財産であるという認識だ。そして、どれだけ多くの住民がそれを活用しない手はないと考えられるかどうかだ。その ことは公園の管理者である自治体に依るところが大きいと考える。もちろん、公園行政にしっかりと取り組み成果を出している自治体 が全国にはたくさんあることは承知しているし、地域住民が積極的に関わっている事例も目にする。こうした動きが小さな町の小さな公…

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2
コロナ禍における国営公園の運営

Management of national government park during Covid-19 pandemic Collaborator of the publication is Parks and Recreation Foundation Text by Editorial desk 季節限定の花風景を安全に観賞するために 日本全国に17 ヶ所存在する国営公園では、 2020年(以下昨年)に始まる新型コロナウイル ス感染症の蔓延を受け、休園措置から利用制 限、利用者の安全確保のための細やかな仕組 みづくりなど、各公園で地域の感染状況を反 映した多様な対策を講じてきた。 具体的に公園の管理運営に反映されるよ うになったのは、昨年2月3日付で国土交通 省都市局公園緑地・景観課が発出した「新型 コロナウイルス感染症に係る対応について」 の文書にて、国営公園を含めた都市公園に おける感染予防対策の周知徹底等について の要請があって以降である。とりわけ感染者 数の多かった首都圏近郊においては、3月28 日の国営昭和記念公園の臨時休園を皮切り…

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